信濃川上駅〜梓山〜三国峠〜中津川林道〜滝沢ダム〜ループ橋〜三峰口駅
参考資料:なし



少々多忙のため、約一年ほど全くツーリングに行かなかったが、
久しぶりに峠越えに挑戦することにした。

まず、畳んだまま部屋の隅に放置してあったBD-3を組み立てようとすると、
何と組み立て方を忘れていて、しばらく悪戦苦闘した。
外を走ってみると、一応動くことは動いたが、
ギアチェンジしたらチェーンが絡まったりして何となく調子がおかしい。
また1年半ほどオーバーホールもしておらず不安なので、
念のため購入店のオオヤマさんにオーバーホールに出した。

オーバーホールが完了し、今回は長野、埼玉、群馬の県境にある
標高1740mの三国(みくに)峠に登ることにした。
三国峠の埼玉側は傾斜が急でしかもダートだが、
今回登る長野側の傾斜は比較的緩く、舗装されている。

小海線の信濃川上駅まで輪行。
ここから日本一長い(全長367km)信濃川(長野県では千曲川と呼ぶ)に沿って
田園地帯を東に走る。
周囲にはレタス畑が多い。ここ川上村はレタスの生産高が日本一だそうだ。

山が次第に近づき秋山地区に到着。
ここには、以前登った大弛(おおだるみ)峠(車で通過できる日本一高い峠)に向かう分岐がある。
あのときは、大弛峠から下ったダートの山道で雷を伴う雨に遭遇し、
秋山地区から信濃川上まで、落雷の恐怖におののきながら走った。

やがて峠の手前の最後の集落である梓山地区に到着し、ここから登りになる。
さほど急な登りではないが、久しぶりの峠越えで心肺機能がほぼゼロになっているため、
何度も休息を繰り返した。
曇天のため、気温はさほど高くなく、汗はあまりかかなかった。

やがて三国峠に到着。
ここから埼玉側の下りは中津川林道となり、約17kmのダートが続く。
特に前半は道がかなり荒れているので、折り畳み自転車ではかなりつらかった。
(はっきり言うと、走るのは止めた方がいい。)

以下ダートを走った感想である。

- 特に前半は傾斜が急な箇所があり、ペダルを踏まなくても速度が出るので、
ブレーキは常に握っている必要があり、握力が必要で肩もこってくる。

- 車のワダチ跡が凹んでいて、中央が出っ張っている。
今回は基本的に凹んでいる部分を通ることにした。
道が曲がりくねっているので、凹んだ部分に従って走るためには
進路を頻繁に微調整する必要がある。
また凹んでいる部分に砂利がたまっていて車輪が横滑りすることがある。

- 道が狭くてガードレールがなく、その下は深い谷になっている箇所があるので、
谷側の状態に常に注意する必要がある。
車輪が横滑りして深い谷に転落すると一巻の終わりだろう。

- 砂利が多い部分や、大きな石がたくさん地面に埋まっている箇所は、
低速で走行しても転倒しそうなので、自転車を押して歩いたり、
足をペダルからはずして転倒に備えるようにした。

- 途中で後ろからマウンテンバイクに抜かれたが、
そのマウンテンバイクはかなりの速度で走っていたので、
ダートに慣れた人ならこういう道を走るのは問題ではないのかも知れない。

- 前方や後方から車やバイクがときどき来る(5分に1回位か)。
ダートなので自転車で走るとボコボコ音がするため、
車やバイクが近づいてもエンジン音が聞こえないことがある。
カーブを曲がったら不意に車が現れ、慌てて脇によけたこともあった。

特に前半は、急な下りにもかかわらず、
上記のように走行に神経を使うため時速5,6kmしか出せなかった。
このままだと、17kmのダートを走破するのに何と3時間もかかってしまうことになり、
走り始めたことをやや後悔した。
また雲行きが怪しくなり、遠くで雷のような音が聞こえ、雨がポツポツ降り始めた。

しかし幸いなことに、少しして雨は止んだ。
また林道の後半は、道もやや広く、傾斜も緩やかになり、
比較的走りやすくなった(ダートの走行に慣れたせいもあるかも知れない)。

結局2時間以上かけてようやくダートが終了し、舗装された道に出た。
「彩の国ふれあいの森」を過ぎ、県道210号に合流。
ここから先、荒川の支流である中津川に沿って進む。
道は広く、交通量も少ないので快適な下りが続く。

この先に滝沢ダムができた影響で、
途中から、元の県道が付け替えられて新しい道になっていた。
民家は水没したのか、道沿いには民家が全くなく、人は自転車も全く見かけない。
また次第にトンネルが多くなる。

3つ目あたりのトンネルで気づいたのだが、トンネルの両側に歩道がついており、
そのうち右側の歩道は広くて自転車で走行できるようだ。
またトンネル以外の県道部分にも、道の右側に自転車が走れる歩道がついていた。

やがて道の右側にダム湖が現れ、山梨県に至る国道140号と合流し、交通量は増える。
相変わらず道の右側に自転車が走れる歩道がついているが、
たまに雑草が生い茂って走れない箇所があった。
滝沢ダムの先で自転車が走れる歩道はなくなり、道もやや狭くなった。

夕方ようやく秩父鉄道の三峰口駅に到着し、輪行で帰宅した。

JR小海線の車体にはNHK大河ドラマの風林火山の宣伝が。
上は武田信玄、下は鎧を着た女性かと思ったら、
gackt扮する上杉謙信だった(どうもイメージが違うが)。

この番組は一度も観たことがないが、
後で調べたら、ドラマの主人公は軍師の山本勘助らしい。
山本勘助の写真も撮影したが、主人公は武田信玄だと思い、
帰りの電車の中で削除してしまった。
小海線の車両の先頭から「電車でGO!」風に撮影。
同上。
同上。
川上村のレタス畑。

白いビニールに穴を開け、
苗を1本1本植えるこの方法を
マルチ栽培というらしい。

夏場の地温を下げる効果があり、
また、病害虫の発生や雑草の繁茂を防ぐので、
農薬の使用を抑えることができる栽培方法のようだ。
同上。
日本一長い信濃川(長野県では千曲川)の本流。
白いビニールに覆われたレタス畑。
まるで雪が積もっているようだ。
これから行く三国峠方面。
三国峠手前の最後から2つ目の秋山地区。
大昔、チロリン村とくるみの木という
テレビ番組があったのを思い出した。
三国峠の手前の最後の梓山地区。
1985年8月12日18時56分頃、羽田発伊丹行きの日本航空123便が
群馬県と長野県の県境付近に墜落した(ここここここ)。

墜落直後の19時5分、川上村梓山の農婦から、
「18時55分頃、埼玉県方面から飛んできたセスナ機より大きな飛行機が、
大きく旋回しながら、南相木村と群馬との県境付近に落ちたらしく、
赤い閃光がして、その後、黒い煙が上がった」
という110番通報が入った。
その後梓山地区からの通報が2件、それ以外に10名前後の住民が
日航機を目撃していた(河村一男著 「日航機墜落」 より)。

しかし、その後墜落現場について、
佐久、碓氷峠、ぶどう峠、御座(おぐら)山北斜面、小倉山(下図参照)などの
誤情報が飛び交い、上記の正しい目撃情報は片隅に追いやられてしまった。
当時の報道特番の写真がここにある。

なお、私はこの墜落事故以来、飛行機恐怖症に陥り、
北海道や鹿児島など、よほどの遠方でなければ電車で行くことにしている。
(マピオンより転載)
梓山地区。
日航機はこの上空を右から左に通過したらしい。
同上。
信濃川(長野県では千曲川と呼ぶ)の本流と思われる川。
この先直線距離で約6kmの所が水源。

毛木平(もうきだいら)という所から
千曲川源流遊歩道で水源に行けるらしいが、
遊歩道とは名ばかりで結構大変だそうだ(ここここここ)

なお、水源のある甲武信岳(こぶしだけ)は、
日本海に注ぐ信濃川(千曲川)だけでなく、
駿河湾に注ぐ富士川(笛吹川)、
東京湾に注ぐ荒川の水源がある分水嶺となっている(ここ)。
梓山地区を過ぎると民家はなくなる。
久しぶりに山道を走る。
山中にも畑がある。






今回から、新しいデジカメを使用した。
光学ズームが最大15倍になるので早速試してみた。
左の写真の黄色い枠(梓山地区の民家)を
15倍で拡大すると上のようになる。
勾配はさほどきつくないが、
久しぶりの峠越えのため、休み休み走る。
再び畑が登場。

向うの尾根の裏側が日航機墜落現場。
ここから直線距離で約2km。

左の写真を拡大。

上空やや斜めからの
航空写真。
(Google Earthより)
1つ上の写真は
A地点から撮影。

急峻な墜落現場(ここから転載)。
謹んでご冥福をお祈りいたします。

垂直尾翼を失ったまま飛行を続ける
日航機123便(秩父市大滝上空)(ここから転載)
墜落現場上空からの写真(ここから転載)。
下の白い+はヘリコプターの羽根だと思われる。
三国峠近くの道の両側に
妙な棒が数百本立っていた。
ここはもちろん墜落現場ではないが、
墓標を想像してしまった。



竹が2本くくりつけてある。
峠付近の舗装はやや荒れているが、
走れないほどではない。



峠近くの道沿いに花が咲いていた(菜の花?)。



峠の少し手前でレタス畑が見えた。
三国峠。
三国峠から長野側。
三国峠から埼玉側。
三国峠から埼玉側は中津川林道となり、
17km位ダートが続く。 

ダートでしかも傾斜の急な埼玉側から
自転車で登る人(ここここ)がいるが、
人間業とは思えない。
所々崖が崩れている。
写真では分かりにくいが、
尖った石がたくさん埋まっていて
走りにくい箇所がある。
切り立った壁。
砂利が多い箇所は、
後輪が横滑りして転倒の恐れがある。
木が倒れている。
岩が崩れかかっている。

ガードレールがなくて道が狭い個所。
後輪が横滑りして転落の恐れがあるので、
山側を走った。
ガードレールがない
この箇所の谷側を覗いてみると、

はるか下(写真左下)に川が見えた。

15倍に拡大。
昭和52年にここで死亡事故が発生したらしいが、
交通事故なのか、崖崩れなのか、
転落事故なのか、はたまた熊に襲われたのか。
妙に薄暗いカーブがあった。
数キロ走ってようやく谷底に降り、
道は川と同じ高さになった。
後半は傾斜が緩く道も広くなり
前半よりは走りやすかった。
しかし相変わらず砂利の多い箇所もある。
遠くで雷のような音がし、
雨がポツポツ降ってきたが、
10分位でやんだ。
素掘りのトンネル。
なぜか階段がついている。
観覧席?
左の巨石は落石か?
彩の国ふれあいの森
「学習の森」の看板の所で
ようやく17km続いたダートが終わった
荒川支流の中津川。
吊り橋。
大きさ対決。
2人乗りだがナンバーが白なので、
普通乗用車らしい。


ベーコンのような崖。
県道210号は、
道がきれいで車は非常に少なかった。
右の木のために中央分離帯を作ったようだ。
川沿いの小さな集落。
滝沢ダムの上流部。
トンネルが全部で10個ほどある。
途中から気づいたが、
トンネルの右側に自転車が走れる歩道がついていた。
遠方が滝沢ダム
ダム湖の上流方向の眺め。
ここで山梨県からの彩甲斐街道と合流し、
交通量が増える。
この先ずっと右側の歩道を走った。
これが右側の歩道。
ダムの造成に伴い新しい道を作ったらしく、
民家は全然ない。
ガラスの破片を踏みそうになった。
滝沢ダム。
滝沢ダムの先にあったトンネルは、
右側の歩道が狭く、自転車での走行は難しかった。
仕方ないので自転車を押して歩いた。
途中にごみが落ちていたり、
写真のようにぬかるんでいる箇所があった。
道の右側の自転車が走れる歩道。
通る人がほとんどいないためか、
雑草に覆われている箇所もあった。
滝沢ダム下流のループ橋。
同上。

同上。

完成予想図から転載。
ここで自転車が走れる歩道が消滅した。
秩父市はもちろん政令指定都市ではないが、
このようにxx区(地区のこと)という立て札が
所々に立っていた。
巨大灯篭。
道と川を隔てた反対側に、
なにやら看板が見えた。



神庭(かにわ)洞窟(ここここここ)という遺跡らしい。

三峰口駅の裏手の橋から撮影(上流側)

三峰口駅の裏手の橋から撮影(下流側)。
本当にこの少し先に鉄道の駅があるのか
やや不安になった。

駅発見!

三峰口駅。なぜかコカコーラの巨大看板が。
秩父鉄道車両公園(ここここここ)
というのがあったが、
時間がなくて見れなかった。

以下オマケ。

私の自宅近くにある下記の古い建物はときどきテレビのロケで使われる。
最近もバンビーノというテレビ番組の舞台の、六本木のイタリアンレストランとして使われた。
なお、テレビドラマのロケ地を紹介したホームページもある。

                  普段の建物。


撮影日に改装された建物。
右のクレーンを使って改装している。

普段の建物。


撮影日に改装された建物。
左の写真の、玄関前の白いガードがはずされている。

普段の建物。

撮影日に改装された建物。

撮影日の夜。
肝心の店の看板がまだ点灯していない。


ロケが開始し、ようやく店の看板が点灯した。
ロケ中にカメラを向けると怒られる(>_<)ので、
遠方の物陰からこっそり撮影した。

看板が点灯した写真を近くで撮影できなかったので、
仕方なしに番組のホームページから拝借。
テレビの中ではこのようになるらしい。
上の写真左上の六本木八丁目(実在しない町名)はロケの小道具。

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