塩山〜柳平〜大弛峠(標高2360m)〜信濃川上
参考資料:なし


日が長くなってきたので、梅雨入り前に、今年の最大の目標である大弛(おおた[だ]るみ)峠に挑戦することにした。
今回は走行時間が足りなくなる恐れがあるので、例によって朝一番の中央線で塩山まで輪行。

途中、大月駅で電車を乗り換えたが、大月の手前でウトウトしてしまい、
ふと異常を感じて目が覚め、周囲を見たら、電車は停車中で乗客は誰も乗っていなかった。
つまり乗っていた電車は大月が終点で、乗客は皆降りてしまい、
電車は大月から東京方面に折り返すので、車庫に行かず、そのまま停車していたわけだ。
あわてて降りたが、幸い大月から塩山方面に行く電車はまだ来ておらず、遅れずに済んだ。

やがて塩山に到着。塩山の標高は400m、今日登る大弛峠は2360mなので、
ここからほぼ2000mを登ることになる。
なんでも、自動車で登れる峠としては高さが日本一だそうだ。
もし行かれる方は、スケジュールに十分余裕を持たせること。)

朝8時前に塩山を出発。県道38号線を走って牧丘町に入り、県道210号を北上する。
このあたりは甲府盆地周辺部の扇状地で、ブドウ畑が多い。。
見掛けよりも傾斜は急で、山間部の道よりもむしろきついかもしれない。

天気予報では晴れのち曇りだったが、朝から曇天で周囲は霞んでおり、いつもと同じパターンだ(^^;)。

ようやく扇状地部分が終わって山間部に入り、杣口林道(読み方不明)を走る。
山の奥で工事が行われているらしく、ダンプやタンクローリーなどが頻繁に通過していく。

しばらく進むと柳平という所に到着。
(なお、塩山〜柳平間は、焼山峠を通るコースもあるらしい。)
ここには金峰牧場、民宿(ロッジ?)、小学校の分校などがある。
またダム建設と思われる大規模な工事が行われていた。

ここまでが杣口林道で、ここから川上牧丘林道が始まる。
案内板によると、あと12.5kmで大弛峠に到達する。
この林道は冬の間は通行止めで、今年は6月1日から開通したとのこと。
なお、もし行かれる方は、両林道が通行可能かどうか、
事前に以下まで問い合わせること。

 牧丘町役場地域活性課商工観光係
 電話 0553-35-3111(内線143.144)
  または 
 電話 0553-35-4815(直通)


1kmほどきつい坂が続き、その後4kmほどはほぼ平らな道が続いた。
地図で見ると、この林道は川沿いではなく、山の中腹を通っているらしく、
最初の登りで中腹まで登ったようだ。

途中、大きな石が道に落石している箇所に2回ほど遭遇した(写真参照)。
走行中に落石に遭遇したらと思うとぞっとする(>_<)。
なお、このサイトに林道の崖崩れの衝撃的な写真がある。

と、そのとき、前回のツーレポに続いて前方に犬を発見。
一瞬どうしようか考えたが、犬を恐れてここで戻ってしまえば
日本中?の物笑いになるのは間違いないので、
仕方なしに犬の方に向かって行くと、犬もこちらへ向かってきた。

犬がハァハァ鼻息をたてて自転車に接近して来たときは、
私の運命ももはやこれまでかと覚悟を決めたが、
チョー幸運なことに、犬はこちらをジロリと見ただけでそのまま通過していった
それにしてもこんな山の中に(標高2000m位か)犬がいるというのは不思議だ。
捨て犬ではないかと思う。

この付近から、小さい虫が10匹ほど顔や手の周りに飛び始め、
振り払っても、自転車のスピードが遅いのでどこまでもついてくる。
ときどき体に当たって不快だ。(今回は幸い口には入らなかった。)

さらに進むと工事中の箇所があり、1kmほど軽い登りのダートが続く。
この区間は、自転車だと空回りして走りにくい上に、
空気が薄くなってきたせいかすぐに疲れるので、押して進んだ。

峠まであと3km位の地点で、前方の峰に峠と思われる場所が確認できた。
この付近は、坂の勾配はさほどでもないが、空気が薄く息が切れるので、
300m位進んでは小休止を繰り返しながら走り、ようやく午後3時頃に大弛峠に到着。

ここからは登山道が始まっているので、登山者の車がたくさん止まっていた
なお、峠から歩いて15分位のところに「夢の庭園」と称する場所があるらしいが
今回は時間がないので行かなかった。

ポツポツ雨が降り始めたが、少ししたらやんだ。
しかし天気は相変わらず悪く、先ほどから遠くで雷のゴロゴロ鳴る音が聞こえているので、
先を急ぐことにした。

林道はここからダートになる。
なお、結論を先に言うと、この道を通るのは止めて、塩山まで戻ることを強くお勧めする。

この道がダートなのは他のHPを見て知っていたが、何キロ続くのかは知らなかった。
峠から下る最初の1,2kmは特に道が荒れており、自転車で走るのは無理なので押した。
その後、部分的に何とか走れるようになったが、
かなり低速で走らないと転倒する恐れがある(後輪が横滑りして1回転倒した)。
また道がボコボコなのでパンクの危険性もある。
さらに崖崩れおよび、場所によってはガードレールがなく崖下に転落する危険もある。

ダートがどこまで続くか分からず、しかも雷は相変わらずゴロゴロ鳴っていて
いつ雨が降るか分からない。しかも車などが通過しないので、
道が下界まで続いているかも不安だ(事前に問い合わせて確認はしてあるが)。
熊や猿の類が現れる可能性もあり、だんだん不安になってきた。

そこへ前方から、オフロード用?のオートバイが数台走ってきたので、少しほっとした。
その後も、オートバイや4WDなどが時折通過するが、
自転車でダートを走っていると、ボコボコ音がするので、
他の車両が近づいてくる音が聞こえにくい。
また、かなりスピードを出して走る車両があり、
通過するとき、跳ねた石が飛んでくる可能性があるので危険だ。

結局ダートは9km位(うち2km位は押した)で終わり、時刻は4時になった。
しかしダートが終わっても道はまだ山の中で、
相変わらず雷がゴロゴロなっており、周囲も少し暗くなってきた。
やっと建物が見えたと思ったらプレハブの廃屋で、そこからさらに林道が続く。

結局峠から11km位走り、ようやく開けた場所に出た。
しつこいようだが、この道は走っても労多くして益なしなので、
峠からは、塩山まで戻ることを強くお勧めする。

ホッとしたのもつかの間、ついに雨が降り出した。
カッパを着て走り始めたが、雨脚はどんどん強くなる。
相変わらず雷はゴロゴロ鳴っており、ついに落雷が始まった。
周囲は田んぼと畑ばかりで、民家はほとんど見えず、
車もほとんど通らないので、被雷しないかヒヤヒヤした。

雨の中を1時間近く走っただろうか(上記地図の青部分)。
ようやくJR小海線の信濃川上という駅に到着。
駐輪場で雨足を避けながら自転車を拭いて輪行袋にしまう。
自転車用の高級カッパのせいか、幸い中の服はほとんど濡れていなかった。

駅に着いて15分位したら雨が上がった。
40分ほど待ってようやく電車(ワンマンカー)が到着。
信濃川上から佐久平まで行き、長野新幹線で東京まで戻った。

牧丘町の由緒ありそうな家。
同上。
「組合立」の中学校。
ブドウ畑が広がる。
今の時期のブドウはこんな感じ。
水の流れの勢いで分かるように、
甲府盆地の周辺部はかなり傾斜している。
のどかな風景だ。
中央左の田んぼから分かる通り、
かなりの傾斜の道が続く。
次第に山に入っていく。
曇天で周囲は霞んでいる。
町指定の名木だそうだが、
何の木か書いてなかった。
ときどき大型車両が通過する。
近くの山では霧が発生していた。
柳平のダム?建設現場。
柳平。
左は建設作業者用の住宅。
中央奥は小学校の分校と金峰牧場。
金峰牧場。
民宿(ロッジ)か?
小学校の分校。
周囲に牧場以外の民家は見当たらないようだが、
生徒はどこから来るのだろうか?
これは何かというと、
←だそうです。
ガードレールが壊れているので、下を覗くと。。。
どうも巨石が崖から転落したらしい(>_<)。
こんな山のなかで犬に遭遇(>_<)。
何となくを連想した。
1kmほど工事中の区間があった。
空気が薄くて走ると疲れるので、
押して歩いた。
またまた落石。
走行中に落下したらひとたまりもない(>_<)。
上の石はここから落下したらしい。
手前の新しい橋から、
昔使われていた橋を撮影。
結構危なそう。
↓の大弛峠まであと3km。
標高2200m付近。
樹木の種類も変わってきたようだ。
道路際のアスファルトが陥没していた。
何でこんな穴が開くのか?
道路際には岩が多い。
大弛峠の頂上。
写真から分かるように、この先はダートとなる。
左から登山道が始まる。
ダートを慎重に下る。
相変わらず天気が悪く、周囲は霞んでいる。
路面がひどくて走行の難しい箇所は押して歩いた。
左中央の白っぽい部分が下界だ。
時々このような排水溝があるので注意。
この川のところでようやくダートは終わった。
なお、この川は信濃川(千曲川)の源流に近い支流のようだ。
ダートは終わったが、まだ林道は続く。
相変わらず雷がゴロゴロなっていて、
周囲も暗くなってきた。
ようやく下界に出たと思ったら、
ついに雨が降り出した。
畑は白いシートで覆われている。
雨脚が強くなる。
周囲には何もなく、雷が落ちないかヒヤヒヤした(>_<)。
信濃川上駅に到着して少ししたら雨が上がった。
ホームで電車を待つ輪行袋とリュック。
駅構内の二宮金次郎像

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