皆野〜志賀坂トンネル〜八丁トンネル(標高1240m)〜中津峡〜三峰口
参考資料:自転車コースガイド関東エリア(アテネ書房) P38
最近梅雨で峠越えに行っていないため、心肺機能が低下しつつある。
そこで今回は奥秩父の八丁峠(トンネル)に挑戦することにした。
夏の峠越えは今回が初めてである。
このコースは、コースガイドによると走行距離100km、高低差が1000m以上になる。
そこで走行開始と終了地点を変更し、走行距離を少し短くすることにした。
高崎線の熊谷から秩父鉄道に乗り換え、皆野まで輪行。
数日前の台風で皆野付近の荒川は増水し、濁っている。
この付近は荒川の支流が何本も分岐する丘陵地で、
道が、ある川から別の川に至る場合、途中で小さな峠を越えるため、体力を消耗する。
そこで、なるべくアップダウンを少なくするため、今回の目的地に続く赤平川沿いの道を選んだ。
周囲はのどかな田園地帯だ。
途中、
秩父札所34ヶ所の33番目の菊水寺という寺を通りかかる。
当HPの掲示板に投稿されているBSモールトンさんという方が、
秩父34ヶ所を自転車で札所巡りされているのを思い出した。
なお、自転車遍路の旅の
リンク集を発見した。
途中、後輪がポロンポロンという変な音を立てるので調べてみると、スポークが一本折れていた。
スポークが折れたのは初めてで、どのように対処してよいか分からず、
折れたスポークが他の部分に干渉しないように曲げておいた。
今日のコースは日本100名山の一つ
両神山を一周するコースだ。
鋸の歯のような形の両神山が遠方に見え隠れする。
途中から国道299号線に入り、単調な道が続く。
退屈な道を走行するときは、カラオケの練習(=鼻歌)で暇をつぶすことにしている。
ときおりツーリングのバイク軍団が通過する。
朝のうち曇っていたが次第に快晴となる。
今日は峠越えなのでヘルメットをかぶっているが、
やけに額から汗が落ちると思ったら、ヘッドバンドをするのを忘れていた。
国道299号線は次第に山間部に入っていき、家もまばらになる。
やがて猫の耳のような形をした
二子山が見えてきた。
最後の集落を過ぎるとつづら折りの道が始まる。国道のため、道の状態はよい。
晴天で風があまり吹いていないため、速乾シャツがたちまち汗で濡れる。
道路際に咲いているアジサイに気を紛らわせながらゆっくり登る。
やがて志賀坂トンネルに到着。
このトンネルを越えて3km位進むと、ツーリング記録No.29の「恐竜の足跡」に至るようだ。
トンネルの手前を左折し林道に入る。
道はやや荒れていて、ところどころに石ころが落ちている。
直径70cm位の岩が落ちていることもある。
山に近づいたせいか曇天になり、気温も低下してやや走りやすくなったが、
志賀坂トンネルまでよりも傾斜はきつい。
道端に0.5kmごとに表示があるが、八丁トンネルが何km時点なのか分からないので
あまり参考にならない。(トンネル手前が6.5km、トンネルの先が7.5km地点だったと思う。)
しばらくの間、人はもちろん車もバイクも全然通らず少し不安になる。
そのとき腕にポタッと水滴が落ちた。一瞬汗かと思ったが、雨粒であった。
そのうち雨がパラパラと降ってきたが、大した量ではないのでそのまま走る。
やがてバイクが1台向こうから走ってきたので、一応道が先まで走れそうだということで安心する。
結局、八丁トンネルに至るまでにすれ違ったバイクと車は10台程度だった。
途中の道端に猫
がうずくまっていた。こんな高い場所で(標高1000m位)、
周囲に人家もないのに猫がいるのは変なので、捨て猫かもしれない。
さらに進むと狸のような小動物が車に轢かれてペシャンコになっていた。
こんな交通量の少ない場所で轢かれるとは運が悪いとしか言いようがない。(合掌)
雨はパラパラ降ったり止んだりしていたが、峠までもう少しと思われる地点で本格的に降り始めた。
木の下で10分ほど雨宿りするが止む気配がない。
天気予報では確か晴れだったはずだが、峠越えの「登り」で雨に遭遇するとは何たる事かと、
わが身の不運を嘆きつつ、カッパを着て雨天走行の準備をする。
(今この文章を書いている、降水確率の高かった次の日(日曜)は晴れている。
)
八丁峠は気象が急激に変化するとガイドブックに記載されているので、
この付近だけが雨かと思ったが、後で聞いてみると、東京でも雨が降ったようだ。
雨の中を5分ほど走ると八丁トンネルに到着し、雨も小ぶりになってきた。
このトンネルは1kmほどの長さで、無灯で対向車が全然通らないので少々気味が悪い。
トンネルが直線で遠方に出口が見えるのだけが救いだ。
意を決し、ライトと前後の点滅ライトを全て点灯し、走り始める。
トンネルの入り口の明るさは50mほど走ると届かなくなり、周囲は深い闇に包まれる。
路面は濡れていて、タイヤの接触音がトンネル内で増幅されてシューシューという変な音がする。
(カッパで耳が覆われているせいかもしれない。)
トンネル内はずっと登りで、なかなか先に進まない。
少々気味が悪いのでバックミラーは見ないようにする(>_<)。
5分ほど走り、ようやく出口に到着した。
出口では雨は上がっていた。また降る可能性があるが、
速乾シャツを乾かす必要があるので、カッパを脱いで走り始める。
ここからは長い下りが続く。
雨上がりの林の中を進む。道は登りよりさらに荒れていて、
石ころが落ちていたり土砂に埋まっている個所や、穴があいている個所が到る所にある。
数日前の台風の影響もあるかもしれない。
やがて、
秩父鉱山の事業所や社宅が見えてきた。
建物は川沿いに細長く続いている。
事業所は稼動しているが、廃屋になっている建物も多いようだ。
小中学校も統合されて廃校になっている。
再び雨足が強くなってきたので事務所のような建物の軒先で雨宿りする。
10分ほどで雨が止んだので出発。
この先いくつかのトンネルを越える。
紅葉で有名な
中津峡付近の川沿いには、切り立った岩壁がそそり立つ。
滝沢ダムの建設現場を通過し、大滝村中心部を経て秩父鉄道の三峰口に到着。
輪行して帰宅した。
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チビ輪(輪行バッグ)が擦り切れてきたので、
先日やや高価なチビ輪PWを購入した。
以前のものと比較して、
-収納する大きさは同じ。
-生地が丈夫なので、袋を畳むと少し大きい。
-肩に掛けるベルトが袋に装着されていて、
以前のようにベルトを車体に巻きつける必要がない。
(注)その後、このベルトは廃止されたようです。
-手で持つ部分がついている。
以前はついていなかったので、手で持つときは
袋の上部をあけて車体を直接つかむ必要があった。
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ペットボトル4本を装着して出発。
途中の自販機で数本補給した。 |
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皆野付近の荒川。
数日前の台風の影響で増水し、濁っている。 |
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中央右の山は日本のピラミッドか? |
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秩父札所34ヶ所の33番目の菊水寺 |
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左から4本目が折れたスポーク |
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遠方に、両神山と思われる山が霞んで見える。 |
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小鹿野町にある東京電力の施設(開閉所と呼ぶらしい)。
パチパチという電気の音?が聞こえる。 |
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二子山の遠望。 |
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上流に行くに従い、次第に水は澄んでくる。 |
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これから登る道が中央やや上に見える。 |
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二子山の一方の峰(だと思う)。 |
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道路際にはアジサイが咲いている。 |
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3枚上の写真の場所にようやく到着し、下を見下ろす。 |
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次第に両神山に接近する。 |
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志賀坂トンネルに到着。
この手前を左に曲がると林道が始まる。 |
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志賀坂トンネル付近の眺望。
3枚上の写真よりさらに高度が上がったのが分かる。 |
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林道に入ると道は荒れている。 |
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両神山の裏側を通過中。
次第に天気が悪くなる。 |
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180度つづら折りの坂。 |
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もうすぐ八丁トンネルだが、降雨のためカッパ装着。 |
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八丁トンネル手前の溝のフタ。
真中の隙間はタイヤがはまる可能性があるので要注意! |
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無灯の登りが1km続く八丁トンネル。 |
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小雨がそぼ降る八丁トンネル付近の景色。 |
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(ここからはトンネルの向こう側)
雨あがりの林道を走る。 |
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先日の台風の影響か、土砂が堆積している。 |
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岩が崩れたらひとたまりもない。 |
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鉱山の社宅跡
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廃校になった小倉沢小中学校 |
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日窒鉱業の事業所 |
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現役で使用されているレトロな建物。
このあたりで再び雨が強くなったので雨宿りした。 |
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県道210号線に入ると道の状態はよくなる。 |
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次第に川幅を広げる中津川。
この川は下流の大滝村役場付近で荒川に合流する。 |
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道のところどころに、中津川にそそぐ滝があり、
そこを通過するとヒンヤリする。
この滝は勢いのある三条の滝。 |
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中津峡には到る所に切り立った岩がある。 |
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国道140号線(大滝道路)の新遊仙橋。
高さ200m位はあるだろうか。
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すると走っていた道が通行止めで、
案内板に従って左のつづら折りを
上の写真の橋まで登る羽目に(>_<)。
八丁トンネル越えでスタミナを使い果たしていたので、
大半は押して登った。 |
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橋からの展望。2枚上の写真は一番上の道路から撮影した。 |
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建設中の滝沢ダムの上流側からの展望。
左上の2本の道はこれから走るループ橋。 |
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