BD−1の腰砕け状態トラブル報告書
2002年4月
BD−1で発生した「腰砕け状態」のトラブル報告書を記述します。
1. トラブルの概要
いつものようにBD−1を走らせていたら、妙に自転車本体の腰がふらつく症状が発生した。
極端に直進安定性が損なわれており、タイヤがパンクしているのかと錯覚するほどである。
ぱっと見た状態では、何ら問題は無い。タイヤにも問題はなかった。
気にせず走っていると、次にギアが勝手に変速しはじめた。また、チェーンが外れてしまった。
おかしいと思って明るい場所で良く見てみると、以下のシャフトが飛びでていることが判明。 このシャフト。本来は出っ張らないで、左右均等に収まっている。
角度を変えてみてみる。
この六角(5mm)のネジがシャフトを押さえている。
つまり、ここの六角のネジが左右同じ位置にある。
出っ張ったシャフト
2. 対処方法
左右ある六角のネジをゆるめて、出っ張った方向(今回の場合は左側)から
木のハンマーで叩いて出っ張ったシャフトを引っ込めた。
長時間この状態で乗車してしまうと、中芯のシャフトが曲がるばかりか、
そこに組み付けてある他のパーツまでゆがんでしまい、元に戻らなくなると言われた。
今回は、それほどひどく出っ張らない状態で、早めに自転車屋に持ち込んだため、
大事には至らなかった。
3. BD−1その他のトラブルについて
今回メンテナンスを行った際に、お店の方に言われたBD−1で多いトラブルは以下の通りである。
* 脆弱なリムテープによるパンク(チューブ)の多発
* ハンドルを固定する金具がゆるむことにより、乗車中にハンドルが倒れてしまう。
* シートポストのグリースの塗り替えやゴミの除去をしないことにより、シートポストに傷がつく
結果スムーズな折りたたみができなくなる
特におもしろい(失礼)と思ったのを、下記に2つあげてみる。
4. 畳んだ状態で自立しなくなる障害について
BD−1で走り回っていて、最近畳んだ状態で簡単に「ごてっ」と倒れてしまうことはないだろうか?
これはごくごく簡単な調整で治るものなので、ここに紹介する。
以下は
BD−1を折りたたんで自立している状態の写真である。
シートポスト、前輪タイヤとバネ部分、後輪タイヤの3点支持で自立しているのがわかる。
よく見ると、前輪タイヤは接地しておらず、黒いバネが接地して支持しているのがわかる。
つまり、この3点の上下方向の位置関係が平行でないと、ちゃんと自立しなくなるのである。
その要素を支えているのが、一見何の関係もなく見える「黒いプレート」である。
畳んだ状態だとちょっとわかりにくいが、この位置にある黒いプレートを見て欲しい。
黒いプレート
このプレートの水平方向がちゃんとまっすぐになっていないと、
畳んだ状態でその上にのっかってくるクランク部分が水平にならないのである。
そのために、前述の3点の位置関係が平行にならなくなり、
畳んだ後に倒れてしまう原因となるようである。
上のクランクを支えるストッパーとなっている
このパーツも2本のネジでとめられており、容易に調整可能である。
「最近BD−1がよく倒れるなあ」とお感じの方は、ここをチェックしてみると良いかもしれない。
5. スピードメーターセンサー取り付け位置
スピードメータのセンサーが、路面のガタガタによってゆるんでしまう症状に悩んでいたのだが、
今回あっさり解決したので記述しておく。
諸説あるようだが、BD−1のセンサーの取り付け推奨位置はここのようである。
フロントフォークの左側のこの位置が、一番ショックにも耐えて安定する場所のようである。
実は私も新車購入時にオオヤマさんでフロントフォーク右側にとりつけてもらったのだが、
その事をお話すると、「日々、試行錯誤して一番良い状態に持っていくようにしている。
その時はそこがベストと思っていた」とのことであった。
その後、数百km走行したが、見事にセンサーの位置がずれることは起きていない。
なお、スピードメータは通信距離の問題で、やはりキャットアイのコードレス2が良いようである。
6. 自転車屋さんについて
今回、BD−1を購入した「サイクルサービス・オオヤマ」さんでメンテをしてもらったが、
今回の処置ばかりかこの半年間乗車して痛んだ箇所(シートポストなど洗浄&グリース塗布、
チェーン洗浄&注油、ブレーキ張り調整、各種稼働部締め付け)など、全て調整してもらった。
この費用は無料であり、非常に感謝した気持ちとなった。
メンテナンスを終えたBD−1は新車時のがっしり感を取り戻しており、
BD−1に乗ることが改めて嬉しくなった。
このお店では折りたたみ自転車にかなり経験を積んだスタッフが居るため、
簡単な相談から深刻な悩みまで対応可能と感じた。
以上